子育ての引っ越しで後悔する原因は、物件選びの失敗ではありません。9回引っ越した経験から、後回しにしやすい"子育て目線の見落とし"と、住んで気づく"違和感"の大切さを、私の失敗を交えてお話しします。
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子育ての引っ越し、後悔だけはしたくない…。何を気をつければいいんだろう?
子育ての引っ越しで後悔したくない。そう思って物件を調べている方に、先に伝えたいことがあります。
子どもが生まれてから住んだ、ある家でのことです。私はずっと、「物件選びを失敗したんだ」と思っていました。広さも家賃も駅からの距離も、ちゃんと考えて選んだはずなのに、住み始めてから「なんだか違う」がずっと消えなくて。
でも今振り返ると、後悔の本当の原因は、物件の条件ではありませんでした。その小さな違和感を、「気のせいかな」で流してしまったこと。それが理由でした。
住んで初めて芽生える"なんとなく気になる"は、引っ越しの時点では確認のしようがなかったんです。
これまで9回引っ越してきました。でも、"子どもと暮らす目線"で場所を選ぶのは、回数とは関係なく難しい。何を確認しておけば後悔を減らせるのか、私の経験も交えてお話しします。
子育ての引っ越しで後悔する「本当の理由」
最初は、私も物件選びを失敗したんだと思っていました。でも、よく振り返ると違いました。
後悔の原因は、一つではありませんでした。「見えていたのに、見ていなかったもの」と、「そもそも見えなかったもの」があったんです。
見えていたのに見ていなかったのは、保育園や病院までの距離。調べようと思えば調べられたのに、子育て目線では見ていませんでした。
そして、そもそも見えなかったのが、暮らし始めてから感じる違和感です。これは、住んでみるまで気づきようがありませんでした。
子育ての引っ越しで後回しになりやすいのは、この二つ。どちらも、引っ越しを決める時点では気づきにくいものでした。
環境の見落とし|住んでみないと、見えなかったこと
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住んでみないと分からないことって、何があったの?
まずは「目に見える条件」のほうから。私が実際に見落としたことを、一番こたえた話から正直にお伝えします。
いちばんこたえた、「いざという時の距離」
一番こたえたのは、夜間救急が遠かったことです。
一度、子どもに救急車を呼んだことがありました。運ばれた先は、まったく知らない土地の病院。かかりつけでもないし、初めての夜間診療。子どもが今どんな状態で、ここがどこで、家からどう帰るのかも分からない。夫が迎えに来てくれるのを待つ間、心細くてたまりませんでした。
このとき気づきました。子育ての場所選びで本当に大事なのは、「便利さ」より「いざという時に頼れる距離があるか」でした。
保育園は「ある」けど「入れる」とは限らない
近所に保育園が10ヶ所近くありました。企業型、小規模、保育ママ、認可外。これだけあれば大丈夫だと思っていました。
結果は、全滅。ぜんぶ落ちました。最終的に決まったのは、徒歩30分の園です。「あんなにあったのに」と、何度も思いました。数があることと、入れることは、まったくの別物でした。
「将来便利になる」は、確定じゃない
開発が進んでいる地域で、これから発展するはずでした。でも住んでみたら、ずっと工事。片側通行や工事の音で、毎日どこか落ち着きません。駅前にできるはずだった大型商業施設も、延期、また延期で、最終的に白紙になりました。「便利になるはず」で選んだのに、その便利は引っ越して5年では来なかった。
公園はあっても、使える時間は限られる
公園は近くにありました。でも午前中は園児でいっぱいです。都心の駅周辺は、園庭のない保育園が多い。だからお散歩で、子どもたちが公園に流れてきます。年齢が違うと、遊ばせづらい時間帯もありました。
こうして並べてみると、共通点があります。救急以外のものは、ぜんぶ「これから良くなるはず」という期待で選んでいました。今ある暮らしやすさより、未来の便利さに気を取られていたんです。
——とはいえ、ぜんぶが悪かったわけではありません。都内ですがスーパーが近かったり、歩道が広くてベビーカーが通りやすいなど助かった面もありました。完璧な場所はないからこそ、よかった点もちゃんと伝えておきたいと思います。
保育園や周辺環境は、住む前にこそ確認しておきたいところ。あわせてこちらもどうぞ。
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なぜ見落とすのか|選ぶ基準そのものが、入れ替わる
見落としが起きるのは、子どもが生まれる前と後で、場所を選ぶ基準そのものが入れ替わるからです。
私自身、子どもがいないころは「駅から徒歩10分以内」を絶対条件にしていました。通勤がラクで、買い物にも困らない。それが一番大事だと思っていたんです。
でも子どもが生まれてからは、駅までの距離に加えて、保育園までの距離や送り迎えの動線など、考えたいことが増えていきました。
保育園の送り迎えは数年のことだから我慢しよう、と思った時期もあります。でも、一人だけでも4〜5年、兄弟がいればそれ以上。毎日、晴れの日も雨の日も、猛暑の日も寒い日も、子どもを連れて通うことになります。
私はリモート勤務がメインですが、それでも送り迎えは大変ですし、母親の役割になりやすい。少しでもお母さんの負担が減るように、「こういうこともあるのか」と頭の片隅に置いてもらえたらうれしいです。
基準は、こんなふうにまるごと入れ替わります。生まれる前に「これがいい」と決めた条件は、生まれた後の暮らしには合わなくなる。これは誰にでも起こることで、準備不足ではなかったんだな、と思いました。
夫婦で見落とす|いちばん後回しにしやすいのは「違和感」
ここまでは、目に見える条件の話でした。でも、本当に後回しにしやすいのは、もっと言葉にしづらいもの——「なんとなくの違和感」です。
意見が一致していると、かえって見落とす
我が家は「駅近がいい」という点で、夫婦の意見がぴったり一致していました。意見が合うと、安心します。だからこそ、二人とも利便性ばかり見て、子育て目線の確認を、二人そろって後回しにしました。「意見が合っているから大丈夫」が、確認を省く言い訳になっていました。
違和感は、言葉にできないまま後回しになる
私は暮らすうちに、街に対してうまく言葉にできない違和感を持つようになりました。ここで子育てを続けるイメージが、少しずつ湧かなくなっていったんです。
でも、それを言葉にするのは難しい。「なんとなく」としか言えないものを夫に伝えても、「そうかな、そんな感じしないけど」と返ってくる。最初は分かってもらえなくて、もどかしかった。
あとから理由がわかりました。夫は日中、仕事で家にいません。私が昼間に見ている街と、夫が知っている街は、そもそも別物です。どちらかが鈍いわけではなく、見ている景色が違うだけでした。
条件は、数字や事実で比べられます。でも違和感は、感じた人にしか分からない。だからこそ、いちばん後回しにされやすい。「気のせいかな」で流してしまう。
でも、その"なんとなく"は、たいてい当たっています。夫婦で「見ている景色が違う」前提に立って、お互いの違和感を一度受け止めてみる。それだけで、見落としはずいぶん減ります。
まとめ|完璧な家はない。でも、違和感だけは後回しにしない
すべての条件を満たす完璧な家には、出会えません。保育園、医療、公園、通勤、広さ、家賃。全部をそろえようとすると、どこにも引っ越せなくなります。
だから、完璧を目指す必要はありません。大事なのは、優先順位をつけること。そして——条件を比べるのと同じくらい、自分の中の「なんとなく気になる」を、後回しにしないことです。
条件は、あとからでも調べられます。でも違和感は、その時その場所で暮らす自分にしか感じ取れない。「気のせいかな」で流さずに、一度立ち止まって、言葉にしてみてください。
完璧じゃなくて大丈夫。でも、自分の違和感にだけは、正直でいたい。
引っ越しの後悔について、もう少し具体的に知りたい方は、こちらもあわせてどうぞ。
▶ 子連れ引越しの後悔と気づき|住む前に知っておきたい4つのこと
もし今、住んでいる場所が子育てに合わないと感じているなら。その感覚は、たぶん当たっています。私自身、何度も住み替えてきました。合わない場所で無理を続けるより、動いたほうが早かったこともあります。我慢し続けるのも一つですが、引っ越しも選択肢のひとつ。もし動くと決めたら、LiPLUS 引越し
のような一括見積もりで業者をいくつか比べておくと、お金も手間も抑えやすくなります。
あなたの違和感が、あなたの暮らしを守ってくれますように。