これから引越す方の中には、業者がもう決まっている方もいると思います。家族が手配した、会社が指定した——自分で選んだとは限りません。
引越しで物が壊れることはあります。ただ、あとになって残ったのは、壊れたこと自体ではありませんでした。壊れたあと、連絡しても何も進まなかったこと。そちらのほうが、ずっと後まで残りました。
これは、まだ子どもがいなかった頃の引越しでの経験です。
自分に決定権がなくても、確かめられることはあります。この記事では、業者の口コミで何を見ればいいのかをまとめます。
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この記事でわかること
これから引越す方の中には、業者がもう決まっている方もいると思います。家族が手配した、会社が指定した——自分で選んだとは限りません。
引越しで物が壊れることはあります。ただ、あとになって残ったのは、壊れたこと自体ではありませんでした。壊れたあと、連絡しても何も進まなかったこと。そちらのほうが、ずっと後まで残りました。
これは、まだ子どもがいなかった頃の引越しでの経験です。
自分に決定権がなくても、確かめられることはあります。この記事では、業者の口コミで何を見ればいいのかをまとめます。
多くの引越事業者が使っているのが、国が定めた「標準引越運送約款」です。一部には国土交通大臣の認可を受けた独自の約款を使う事業者もあるため、実際の補償内容は契約する会社の約款を確認する必要があります。
標準引越運送約款では、業者は荷物を受け取ってから引き渡すまでの間に起きた滅失・き損(破損)・遅延について、自分たちが注意を怠らなかったと証明できない限り、損害賠償の責任を負うとされています。
一方で、免責になる場合もあります。荷物そのものの欠陥や自然消耗、荷物の性質による発火・カビ・腐敗・変色・さび、天災など。また、荷造りの不備など利用者側の過失が損傷の原因であれば、補償されないことがあります。
大手引越し会社の公式ページにも、会社の過失による作業中の家財破損は標準引越運送約款に基づき補償する、といった記載があります。
ただ、私が知りたかったのは、補償制度があるかどうかだけではありませんでした。実際に破損が起きたとき、きちんと対応してくれる会社なのか。そこは、会社の大きさだけでは分かりません。
私自身、家族が業者を探して「大手で探したよ」と言われたとき、「それなら安心だね」と答えました。そこで確認をやめました。
では、それをどうやって選ぶ前に確かめるのか。ここから先が本題です。
壊れていたのは、電気のカバーでした。丸いやつです。
気づいたのは、引越し業者が帰って、荷解きをしている時でした。
作業中には気づけませんでした。立ち会ってはいましたが、荷物が積み上がった状態では、どこがどうなっているか分かりません。作業が終わって、荷物をひとつずつ開けていく段階になって、初めて分かりました。
この経験で分かったのは、作業中に立ち会っていても、破損にその場で気づけるとは限らないということです。
だから「作業が終わった時点で問題なし」に見えても、それは確認が済んだという意味ではありません。この時間差が、後で効いてきます。
破損に気づいて、すぐ業者に連絡しました。
電話に出た担当者からは「確認します」と言われて、そのまま電話を切られました。
折り返しはありませんでした。何度電話しても、同じでした。1回で諦めたわけではありません。それでも、折り返しは一度も来ませんでした。結局、弁償はされませんでした。
嫌だったのは、金額ではありません。
雑な扱われ方が嫌でした。いえ、雑というよりも、真摯じゃないな、と思いました。引越しが終わったらもう連絡しない。その姿勢が、とても不誠実に感じられました。
補償のルールが定められていることと、実際に動いてくれることは別でした。
破損にあとから気づくこともありますが、申し出には期限があります。
標準引越運送約款では、荷物の一部の破損は、原則として荷物を引き渡された日から3ヶ月以内に業者へ通知する必要があります。この通知がないと、業者の責任は消滅します。
覚えておきたいのは、この一点で十分だと思っています。荷解きで破損に気づいたら、早めに業者へ連絡する。
作業終了後は速やかに、破損や機器類の動作を確認しておきたいところです。あとから気づくことがあるからこそ、期限のあるうちに確認する意味があります。
もし業者の対応が約款と違うと感じたら、消費生活センターに相談できます。
その経験のあと、業者を検討するときに見る場所が変わりました。
破損対応の口コミを確認するようになりました。Googleの口コミも、比較サイトのレビューも、どちらも見ます。
探すのは、「破損したけれど、真摯に対応してくれた」という書き込みです。それが何件か書いてあるところに依頼しました。
1件ではなく、何件かあるか。ここを見ています。
口コミで「トラブルなし」「丁寧だった」という声を見るだけでは、トラブルが起きたときの対応までは分かりません。
見たいのは、トラブルが起きた"後"が書かれている口コミです。
候補をいくつか出したうえで、それぞれの破損対応の口コミを確認する方法もあります。まとめて候補を出すなら、LiPLUS 引越しのような一括見積もりが便利です。そのうえで、出てきた会社の名前で口コミを見にいくと、比べる材料が揃います。
何社に見積もりを取るかについては、こちらにまとめています。
業者を決めるのが自分とは限りません。家族が決めることも、会社が手配することもあります。
それでも、「壊れた時にどう対応している会社なのか」を、口コミから判断する材料は集められます。荷解きのときに確認しておくこと、申し出には期限があることも、知っていれば動けます。
「大手だから安心だね」で確認をやめたのは、私です。同じところで止まってほしくないので、書きました。
業者選びの判断軸そのものは、こちらにまとめています。